メンバーの内訳をざっくり言うと、俺ともう一人がこのゲームを発売日に買いに走った恐れ知らず。残る二人は恐怖の感情を持たない阿呆二人の猛烈プッシュに根負けして買ってしまったお人好しである。
ちなみに「奇妙な運命に導かれた」と書いて「買わされた」と読む。
さて、実際に対戦して思ったのは「予想以上に覚えることが多いな」ということである。
プレイヤーマッチ開始時点でお人好しの片割れはストーリーモードを途中(ダービーに勝利したという話を聞いた)まで、もう一人はほとんど初起動に近い状態だったのだが、シャッフルの神様のイタズラにより経験者二人を相手にしたらまるで勝負にならない。
□連打でコンボができて、L1ボタンと他のボタンを押すだけで簡単に必殺技が出るようなゲームなので、教えることなどあるはずもないと思ったが……どうやらそうでもないらしい。
まあ、前回あれだけ気楽に勧めておいて、投げっぱなしも夢見が悪いので、入門講座めいた記事を書き残しておくことにした。
今回はその第1回目として、ゲームの概要からその心構えに付いて述べる。
ちなみに、お金のある人はこんな場末のブログに入り浸ってないで本屋に行って導きの一冊を手に入れてきた方が手っ取り早い。
●ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブンとは?
『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』! それは、荒木飛呂彦先生原作の大人気コミックス、ジョジョの奇妙な冒険のキャラクターたちが一堂に会し、何でもありの激しいバトルを繰り広げるオールスター対戦アクションゲームである。
公式サイトに「パートナーと共に!! 進むべき道を切り開くゲームだッ!」とある通り、本作は2対2のタッグバトル。ジョジョの舞台をモチーフにした広いステージを自由に駆け回り、パートナーと力を合わせて戦っていくことになる。
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▲「承太郎&仗助」VS「ジョナサン&定助」。おなじみのメンツが今、激突する。 上の図は激しい戦いを離れて傍観する承太郎の図 |
個性豊かなジョジョキャラクターたちのゲームということで、各キャラクターたちの性能も多種多様で幅が広い。それらのバラエティ豊かな能力もレバーによるコマンド入力などなしに、同時に押すボタンの組み合わせで簡単に使用することが可能。プレイするだけなら要求される技術は少ない。
しかし、それはつまり「いかに難しい操作を完遂できたか」があまり重要ではなく、「相手の思惑をつぶし、こちらのやりたいことを押し通すか」を競い合うゲームであることを意味する。
●違いから個性が生まれる
EoHのバトルステージは3Dフィールドとなっており、プレイヤーは360度自由に動き回れる。その上、ステージは起伏と仕掛けに富んでいる。階段を通じて建物の2階部分に行けるのはもちろん、コンビニの上や電車の上などにも登ることが可能である。なので、ンドゥールの様に遠隔地からスタンドを操作できるキャラクターは、相手の目と攻撃が届かない安全な場所からスタンドだけを戦場に送りこんで戦える。
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▲水のスタンドを遠隔操作し、音を頼りに戦うンドゥール。 今居場所がバレて本体に敵が殺到している。戻さなくては……! |
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▲セックス・ピストルズを配置することで独自の射線を生み出せる。 ……のだが、この写真では伝わらない |
このように、EoHには『ジョジョの奇妙な冒険』の特徴の一つでもある「個性的でバラエティ豊かな能力の数々」が積極的に組み込まれている。なので、同じステージに立っても使っているキャラクターによって戦い方や狙いは大きく変わってくるのだ。
●知は力なり
なのでEoHにおいて、知識量はプレイヤーの強弱にダイレクトに影響する。自キャラが何ができるかを理解していないのがダメなのは自明だが、相手のキャラクターが何を得意として何を狙おうとしているのかを理解していなければ勝ち目はない。
相手の動きが何を意味しているかを識り、それをいかにして押しとどめるか。
あるいはいかに相手の裏をかいて自分の思惑通りに事を運べるか。
それを瞬時に判別し、それに対する最適解を素早く決断するゲームなのである。
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▲ツェペリさんからのありがたい言葉。実践するには覚えることも多い |
今、眼前に立つ敵の能力とそのサポートをする敵のパートナーの能力は当然のことだ。それに相対する自分自身の能力とパートナーの能力も忘れてはならない。ステージの構造はもちろんのこと、戦いにアクティブに介入してくるギミックも無視してはいけない。オブジェクトの配置位置、それらが自分と相手にどのような利害をもたらすのか? アイテムボックスから出てくるアイテムはどういう効果があるのか? 多彩なシステムの効果と用法は? これらを理解し、自身に利するものとして利用できる者たちが勝つ。
この辺りの知識は一朝一夕で身につくものではなく、地道な実践がモノを言う。
できることが少ないが故に最初は浅く見えるかも知れない。だが、その油断は勝負の段になって君の足を着実に掬ってくる。
とにもかくにも、まずは恐れずプレイせよ。