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2015年12月30日水曜日

EXVSフォースで心に深い傷を負った

タイトルの通り。

12月23日に発売されたVita用ゲーム、エクストリームVSフォースで心に深い傷を負った話である。年末にもなってこんな深手を受けることになろうなどとは思ってもいなかった。

※本記事はEXVSフォースのストーリーに触れるネタバレ記事なので注意してください



●ゲーム紹介

まずは、簡単にゲームの紹介をば。
ゲーム自体は「EXVSシリーズの操作感と世界観をベースに、リアルタイムストラテジー的な要素を取り入れたガンダムゲーム」となっている。

操作性がEXVS寄りと言うことで(少なくとも俺には)取っ付きやすく、RTSとしても「適度に指示さえ出してればOK」ぐらいのお手軽仕様なのでそこまで難しくない。

単機では限界があるので味方部隊の運用が重要であったり、本筋シリーズ以上の射撃ゲーになったのにあわせて武装のリロードには見直しが入っていたりと、作りはしっかりしている印象がある。
外伝作品ということで購入前はバランスなどで不安もあった(無双過ぎたり、逆に無力過ぎたり)のだが、現在の所は概ね満足できる仕上がりに感じる。この先、頭のおかしい難易度のミッションが連発されるようなことが無ければこの評価が覆ることもないだろう。
ただまあ、こんなもんより、MBの家庭用作ってくれた方が何百倍も嬉しかったですけど。

●ストーリー紹介

続いて、ストーリー。
本作のプレイヤーは滅亡の危機に瀕した人類を救うため、進化の可能性を模索して仮想世界にダイブして先々で登場人物たちとリンクを結んでいくのが役割となる。

なので、やってることはEXAのレオスくんと近い感じだが、こちらは登場人物にリンクするというスタンスなので、一年戦争世界にダイブしてもアムロとリンクしアムロとして戦場に立つ所が違いとなる。レオスのように独自のパーソナリティを持った人物は出てこない。

プレイヤーのナビゲーションはアイレとテレノという二人のホロアクターが担当。
同時に産み出された双子という設定で、元気で活動的、感覚派なテレノと、大人しくて理知的、理論派なアイレという対称的な感じになっている。お互いがお互いを補いあい、尊敬しあっている仲。
甲乙つけがたいんですが、あえて選ぶなら個人的にはアイレちゃんですかね。

▲これがアイレちゃんです。可愛い
▲こちらがテレノちゃん。
ちなみにこのセリフはビグザムの威容を見て。わかってらっしゃる

この二人と一緒に宇宙世紀世界にダイブし、歴史的な瞬間を追体験し、人物たちとリンクを結びながら人類進化の可能性を模索していく。これが、アース0で推し進められている人類進化計画、その名もFA計画(プロジェクトフォース)である。
……このAは一体どこから?

●問題の箇所

さて、説明が長くなってしまったが、ここから遂に俺の心に深い傷をつけた箇所に話が至る。

ストーリーを進めていくと、データ収集自体は比較的順調に進んでいく。途中、本来なら宇宙世紀世界には存在しないはずのデータが紛れ込むなどのアクシデントを挟むものの、宇宙世紀世界ではひとつの区切りとなるネオジオングとユニコーンとの対決でひとまず終了だ。
これで人類進化に必要なデータも当初目論んでいた分は集まっており、進化を促すのに十分な量が集まっているはず。なので、FA計画は終わったも同然で、これで人類は滅びの未来を避けることが出来るわけだ。めでたしめでたし。
なのだが、それは同時に計画の円滑な推進のために産み出されたアイレとテレノ、そしてプレイヤーの存在理由もなくなるということを意味する。理由もなく存在を放置するとも思えないので、この三人で居られる時間も残り少なくなってしまったことを意味する。

思わずしんみりしてしまったその時、ホロアクター二人の様子が突然おかしくなる。

▲音声を通じたやりとりにダメ出し。
この事態の元凶とも言える存在の登場です
音声を使って対話していることを無駄と断じるほどの効率厨の正体はなんとアース0の管理プログラム。管理プログラムは二人の体を乗っ取ったまま、その体を通じて一方的に自身の考えを通達してきた。
その内容は要約すると仮想世界で検証を終えたFA計画を現実に決行するという宣言。
管理プログラム曰く、先にも触れたデータの歪みなどは人類進化の可能性模索のためにこいつ自身が起こしていたもので、本人的には裏から働きかけることで計画の効率化を図っていたつもりらしい。
そして、この『歪み』が想定以上の成果を挙げることに気付いた、メインシステムは『歪み』こそが人類進化のキーとなる要素であると確信。現実世界の人類に進化を促すため、地球に『歪み』を与えることを決めたのだ。
いくらなんでも性急過ぎるし、やり方が乱暴過ぎる……。

突然の展開についていけない俺を尻目に管理プログラムはとある事実を突きつけてきた。計画を実行するにあたり、ちょうどホロアクター一体分程度の力が不足している。と。
また同時に、能力的に俺にホロアクターを二体つけておく必要が無いことも示唆する。
そして、ひとつの選択を迫った。
お前に必要なのは「アイレ」か? それとも「テレノ」か?

▲一体分の力を確保するために選択を求める管理プログラム
究極の選択という奴です

いやー。なんか、二人がなんの脈絡もなく「どちらかを選ぶことになったら……」みたいな話をしてきた時点で嫌な予感がしてはいたが、やはり聞いてくるか、この究極の選択を!


▲二人のあまりにわざとらしい言い回しから
何かあることは察してました
ここで悩みに悩みに抜いた俺は、自分の欲望に素直になりアイレを選択。
ごめんね、テレノちゃん。

直後、なぜか消えるアイレ。戸惑う俺に対して管理プログラムは「あなたが選ぶだけあって、計画実行に十分な能力があった」とかなんとか……。
あ、これはつまり、「お前が必要な方を選べ」とは「どちらを優秀と感じているか」を効率よく炙り出すための質問だったとかそういう……?

こ、こいつ、鬼か!?
(ちなみに、衝撃のあまり、言われた瞬間のスクショは撮り忘れました)

▲追い打ちをかけてくる管理プログラム。
もうやめて、俺の心はボロボロよ!!

今後も頑張れと心無い激励の言葉を残して管理プログラムは姿を消し、残されたのは呆然とする俺と双子の姉妹を突如失った傷心のテレノ。

しかも、俺は「どちらかと言うとアイレに残ってほしい」と言っちゃってる。これってつまりテレノのことは「(アイレと比較したら)消えてもいいと思ってる」ということに他ならない。

え!! なにこれ!! 死にたい!!

▲気丈に振る舞うテレノちゃん。
選択に付いて言及してこないので余計に心が痛む

とりあえず、アイレとのリンクは俺のなかに残っているらしいので、これを辿るためにもダイブを続けていきます。
ついでに管理プログラムの暴走もなんとかしないといけないしね。
▲俺の中に眠るアイレとのリンクを信じて!
虚木零児の次のご活躍をご期待ください