現在、12月のフリープレイ対象ゲームとなっており、PS plus会員の皆様はただで遊ぶことが出来る。私こう見えてplus会員なのでありがたくプレイさせていただいている。
期間は1月5日までなので、気になる、あるいは気になっていたが手にいれていなかった人は今のうちだ。
期間は1月5日までなので、気になる、あるいは気になっていたが手にいれていなかった人は今のうちだ。
なお、フリープレイの詳細についてはこちらでどうぞ。
https://www.jp.playstation.com/blog/detail/1994/20151202-freedomwars.html
https://www.jp.playstation.com/blog/detail/1994/20151202-freedomwars.html
プレイしてみた所、これはオススメ記事を書かざるを得ないと実感。シナリオ終了まで頑張ろうかとも思ったが、いろいろあって間に合いそうにないのでもう書く。
昔に発売されたゲームをオススメするのに間に合うも間に合わないもないが、この記事の主旨は「こんなゲームに金を払うのも馬鹿馬鹿しいのでタダで手に入れようぜ」だから仕方ない。
……そう、純粋に面白いからオススメだよと言う話ではない。
ないのだ。
●フリーダムウォーズは面白い
まずはゲームの簡単な紹介から。フリーダムウォーズは資源が枯渇した未来世界が舞台。
生きるだけで資源を消費する人間はそれだけで罪。見合うだけの生産・貢献を行えなければ社会不適合者の烙印を押されて罪人の地位にまで貶められる。
プレイヤーは記憶という貴重な資源を失ったこと懲役百万年を課された咎人となり、自由を勝ち取る為の戦いに駆り出されることとなる。
資源の枯渇したこの世界では資源の争奪戦が激化しており、人々の生活拠点であるパノプティコン(略してPT)同士は激しい争いを日夜繰り広げている。
この争奪戦の中心には咎人たちが多く駆り出されている。勝利することでPTの発展に貢献したことになり、その恩赦で減刑が為される。これをボランティアと呼ぶ。
プレイヤーはこの恩赦を求めて様々なボランティアへと繰り出していくことになる……。
導入はざっとこんなところか。
パノプティコンとは実在する単語であり、全展望監視システムを意味する。元はと言えば牢獄だ。
その中で暮らす咎人に自由はない。独房の中を歩きまわっても罪。横になって休んでも罪。許可無く走っても罪。しばらくは牢獄の外を見ることも許されていないなど、徹底的に管理されている。咎人にはアクセサリと呼ばれる監視ユニットが付き、行動は逐一監視され蓄積されていく。不穏な行動があれば罪となり、懲役が加算される。
徹底した監視社会の中で、膨大な懲役を課され、それを恩赦にて相殺するために他PTとの争奪戦による社会貢献を強いられるディストピア。そんな牢獄がホウライ、ザナドゥ、ニライカナイ、メガラニカ、アガルタ、ノーグ、レムリアと名だたる理想郷(ユートピア)の名前を冠しているのは非常に皮肉が効いていて心地良い。
ちなみにプレイヤーの所属するパノプティコンは四十七都道府県から選ぶことになる。
俺の場合は在住の千葉を選んだので千葉パノプティコン。
さて、生産もできない社会不適合者が咎人と呼ばれ蔑まれるが、技術者などPTの発展に欠かすことのできない人材、市民(シヴィリアン)は人間的な生活を送っている。その技術や頭脳は立派な資源として扱われている。
まあ、この世界で立派な資源として扱われるということは、他のPTから強奪の対象ということでもあり、敵の襲撃対象になる危険な立場だ。
強奪の際に咎人が担いでさらっていくこともあるにはあるが、多くの場合は専用に開発された有機的な外見を持つ戦闘機械アブダクターが当たる。
アブダクターには大小様々な姿が存在し、戦闘に特化した小型のものから、人間一人をさらうための球形ポッドのような姿のもの、更には戦闘力と運搬力を同居させた大型アブダクターと様々。
特に花形の大型アブダクターは見上げるほどの大きさで、走り回るだけでも脅威となる。この難敵を相手に咎人たちは時には協力し、持てる限りの力を尽くして挑んでいくことになる。
花形と言ったが、アブダクターの名前は至極味気ないのがポイント。例えば大型種は汎用、砲撃、運輸という用途と二脚、四脚という脚部の構造を組み合わせた汎用二脚や砲撃四脚といった具合。これに甲乙丙丁などとグレードを意味する単語がついて表される。
あくまでも目的に応じて運用される道具であるのだと思い知らせてくれる。
物語が進むと、プレイヤーを導く謎の存在からこの世界の秘密が語られていく。
彼女の言う自由とは一体なにか?
正体はぜひ自分の目で確かめてほしい。大丈夫、今ならタダで手に入る。
●フリーダムウォーズはつまらない
などと褒め称えて持ち上げてみたものの、ゲームは数多くの難点を抱えている。
誰もが頭を悩ませるのは無限に現れる雑魚敵の存在だろう。
一大勢力であるホウライPTとの対立が進むに連れて敵対勢力の力は増していき、無尽蔵とも言える戦力を投入してくるようになる。
大型アブダクターと比べるととても小さな人間が銃器をブッ放しながらこちらに向かって駆け寄ってくるのだが、その狙いは正確そのもの。走りながら高精度の射撃を飛ばして来る奴が次々と送り込まれてくるのだから本当に堪ったものではない。
一人一人の能力は決して高くないため、対処だけなら無茶苦茶難しいと言うほどではない。
大型アブダクターと比べるととても小さな人間が銃器をブッ放しながらこちらに向かって駆け寄ってくるのだが、その狙いは正確そのもの。走りながら高精度の射撃を飛ばして来る奴が次々と送り込まれてくるのだから本当に堪ったものではない。
一人一人の能力は決して高くないため、対処だけなら無茶苦茶難しいと言うほどではない。
しかし、巨大な敵アブダクターと戦っている所に無遠慮に割り込んでくるので始末におえない。
狙いが正確な為に放置は出来ず、下手をすれば倒される。ボスへの攻め手を緩めて迎撃するにしろ、対処に遅れて倒されてしまうにせよ、どんどんとフラストレーションが溜まっていく。
仲間がいる間はある程度ヘイトが分散するのでなんとかなる可能性もあるが、仲間が倒れているとボスと雑魚の攻撃がプレイヤーに襲いかかる。どうにかなるわけがない。
加えて、世界観との不一致がイライラを加速させていく。
作中、資源の枯渇した世界では咎人もまたひとつの資源だと語られる。にも関わらず、限りある資源を無限に投入してくるという矛盾は看過しがたい。
作中、資源の枯渇した世界では咎人もまたひとつの資源だと語られる。にも関わらず、限りある資源を無限に投入してくるという矛盾は看過しがたい。
一応、フォローはできる。まず、ホウライ勢力の正確な規模はわかっていない。捨てゴマに出来るほどの咎人を有している可能性もゼロとは言い切れない。ホウライPTにおける咎人の資源価値はプレイヤーの所属PTほど高くないのかも知れない。
というか、こんなでかいならホウライが資源消費を加速させて枯渇させたぐらいの勢いなんじゃないんですかね。
こうなってくるともう何もかも気に入らなくなるので、部位破壊によって報酬資材が細かく分けられていることすら苛立ってくる。
掌部装甲ぐらい判りやすい資材ならまだわかるが、どこで何に使っているのかわからないWill'O槽から、名称の範囲が広すぎてどこのことを指しているのかわからない強化繊維まで多種多様な資材が出現。
武装の強化に必要になってもどこを潰せばわからないからイライラ。
掌部装甲ぐらい判りやすい資材ならまだわかるが、どこで何に使っているのかわからないWill'O槽から、名称の範囲が広すぎてどこのことを指しているのかわからない強化繊維まで多種多様な資材が出現。
武装の強化に必要になってもどこを潰せばわからないからイライラ。
部位も細かく、特に虎型などは取り付いて溶断ができる前足の先に爪がある。これは前足を落としただけでは手に入れることができず、爪だけを別個に破壊しなければならない。にも関わらず、爪はロックすることができない。激しく動き回る虎を相手に、その武器でもある前足の爪を叩けと言うのですか!!
これ壊してから解体してはダメなんですかね……。
●それでもやっぱりフリーダムウォーズは面白い
などと、文句を言ってはみたものの、投げ出してはプレイし、投げ出してはプレイしを繰り返しているのもまた事実。
高い金を払って買ったゲームなら値段分は楽しみたいという欲が出るが、タダで手に入れた俺でもついつい再起動してしまう当たり、それなりに中毒性があると言っても過言ではないだろう。
前段では厨二全開の世界観を中心に褒め称えたが、アクション面にも見どころはある。
咎人の左腕に巻き付いた茨を使った様々なアクションもその一つ。
茨は壁に打ち込んでから縮めればその場に移動するための手段となり、敵の体に打ち込めばバランスを崩させ引き倒すための道具となる。他にも倒れた味方の蘇生であったり、味方を回復するフィールドや敵の弾を通さない防御フィールドなどにも使用可能。
なかでも大型アブダクターの体に茨を打ち込み、相手の体に取り付いての至近攻撃がこのゲームの快感要素の一つ。ギュイーンという激しい金属音とともにアブダクターのボディを溶断する快感は一度味わうとなかなかやみつきになること間違いなし。
敵アブダクターの攻撃をビルなどの壁面に張り付いてやり過ごし、攻め手が緩んだところで反転。アブダクターの懐に潜り込んで体を溶断する。
この立体的な機動アクションは他ではなかなか味わうことができない快感だ。
溶断によってダメージが蓄積されれば部位破壊が発生する。大きなパーツはロックオンマーカーが表示され貼り付きやすくなっているので狙いやすいのが大きな特徴。
部位破壊によるメリットも大きく、これによりアブダクターに外付されている武装パーツを破壊することができれば、そのパーツを使った攻撃が行えなくなる。相手の攻め手をそぐことができるというわけだ。
ここでアブダクターが機械であることが意味を持つ。部位破壊に対する非常に高い耐性に説得力が出てくるのだ。いかにモンスターと言えど、片手片足を削ぎ落とされてピンピンしているのは違和感があるが、あくまで機械的な存在のアブダクターは片足を失うぐらいの破損でも肝心の部分が無事なら平気というわけ。
素早く相手の武器を落として戦力を削ぎ、弱体化させたところで今度は耐久力を奪っていく。振り落とそうとする相手の気配を察知して離脱。その後の攻撃を立体的な機動で回避し、翻弄しながら戦って……などとだんだんハイになってくるのだが、それだけに横から茶々を入れてくる敵性咎人の存在がより鬱陶しく、尽きることなく迫ってくるのが本当につまらない。
叶うならばこの機動と戦術性のあるバトルに特化して欲しかったし、その中でバリエーションや緩急をつけてほしかった。ボスの種類を増やすのではなく、取り巻きの頻度や出現場所による戦場への介入間隔によって難易度を調整しているように感じられるのは非常に残念でならない。
●終わりに
長々と続けてきたが、俺が言いたいのは「せっかくタダでくれるって言ってるんだからもらっておいても損はないぞ。タダだし」というところ。凡百のゲームならタダでもいらないところだが、幾分毒が強いものの非凡なゲームであることは確か。
かと言って大金叩いて買うのは少々ためらわれるゲームなのでタダで手に入るこの機会を活かしてしっかり手に入れるのが得策だと考える。なにせ、タダだしな。
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