前回のエントリでは艦隊これくしょんについてつらつらと書き連ねました。
というところで、今回は何かと比較に上がることの多い、アニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ」の話に触れておこうと思います。
先に言っておくと、私はシンデレラガールズについては多少は詳しく、何も知らない艦これと違い、思い入れもそこそこあります。ですので、一つ前のエントリよりも語りが気持ち悪くなっている可能性は否めません。
その辺りを踏まえた上で、続きをお願いします。例によってアニメの内容に触れていきますので未視聴の方はご注意ください。
●シンデレラガールズってなあに
シンデレラガールズというのはモバゲーで絶賛運営中のソーシャルゲームです。アイドルマスターの名を冠してはいますが、いわゆる765プロの面々はあまり姿を見せず、シンデレラガールズ独自のアイドルたちが中核を成している。そんなコンテンツです。これがいわゆる「原作」になります。
「モバゲー」の「アイマス」ということで「モバマス」なんて俗称で呼ばれることもあります。他には「シンデレラガールズ」からとって「デレマス」など。稼働直後の蔑称まで含めればまだまだあります。
……というようなことをつらつら書いてたらエントリ一つ書けそうな勢いなのでバッサリ割愛します。
ここでは「運営中のソーシャルゲームが原作としてあるんだ」ぐらいに覚えておいてください。
さて、そろそろアニメの方に触れていきましょう。
ここでは「運営中のソーシャルゲームが原作としてあるんだ」ぐらいに覚えておいてください。
さて、そろそろアニメの方に触れていきましょう。
●渋谷凛という少女
シンデレラガールズを語るにあたって渋谷凛を避けて通ることはできないでしょう。ゲーム内での人気も、ゲーム外への露出という点からもまさしく「シンデレラガールズの顔」的存在。かくいう私もシンデレラガールズに登場するアイドルたちの中で最初に顔と名前が一致するようになったアイドルで……は残念ながらありませんが、かなり早い段階で認識できていた一人です。
ゲーム的にはプレイヤーが一番最初に出会うアイドルで、同じ立場に島村卯月と本田未央の二人がいます。ちなみに、この三人で構成されるユニットは「ニュージェネレーション」と言います。テストに出ますよ。
アニメの凛は他の二人と違ってアイドルから遠い位置からスタートします。
彼女はアイドルのことをあまり知りません。小日向美穂も知らなければ、小早川紗枝もわからない。ブルーナポレオンとすれ違っても興奮しません。(ちなみに私は大興奮でした。いろんな意味で)
極めつけが、女子高生にかなりの求心力を持つであろうカリスマギャル城ヶ崎美嘉ですらたったの一言、「前に雑誌で見た……」。
彼女はアイドルのことをあまり知りません。小日向美穂も知らなければ、小早川紗枝もわからない。ブルーナポレオンとすれ違っても興奮しません。(ちなみに私は大興奮でした。いろんな意味で)
極めつけが、女子高生にかなりの求心力を持つであろうカリスマギャル城ヶ崎美嘉ですらたったの一言、「前に雑誌で見た……」。
凛にとってアイドルとは憧れていた世界ではなく「訳のわからないもの」なのでしょう。
それ故に二人よりも一歩引いた位置にいるのかもしれません。ライブという晴れの舞台を前にしても彼女は緊張こそすれ、萎縮してはいませんでした。それどころか、いつもの調子を忘れてしまった未央に発破をかける頼もしさを発揮。
名前のとおり、凛としたクールな態度と芯の強さ。彼女の魅力の一端を伺い知れたのではと思います。
●島村卯月という少女
凛が一番アイドルに遠い位置からスタートを切ったとすると、アイドルに一番近い場所にいたのが卯月でしょう。彼女はアニメスタート時点でアイドルの養成所に所属する、言ってみればアイドルの卵の状態でした。いつかアイドルになるという夢を追いかけて訓練に励む日々。その道のりが決して平坦なものではなかったことは、志半ばで去っていった同期の仲間たちの数が物語っています。シンデレラプロダクションを始めとするオーディションには落ちてばかり、順風満帆とはとても言えません。
しかし、卯月はめげることなく頑張り続けていました。この「頑張り」こそ、彼女の根幹を成している大事な要素でしょう。
突然のバックダンサーへの抜擢を聞いても、不安がる凛とは対照的に自信を覗かせます。
口数もあまり多くはなく、かける言葉は必要最低限。アイドルたちへの応対でもあまり抑揚を見せません。ともすれば無愛想と取られかねない対応は別にアイドル相手に限った話ではなく、凛に名刺を渡そうとした際にも真顔のまま、にこりともしませんでした。
そんな彼女にアイドルとしてデビューするチャンスが巡ってきます。シンデレラプロジェクトに三名の欠員が出たことで、補欠メンバーという形で採用されたのです。
喜びの声を上げる卯月。ですが、CDもテレビ出演も、ライブもまだまだ企画中であることを知った彼女はふと弱気な表情を見せます。
一度落ちた自分が補欠という形で受かったのはなぜなのか?
この時、プロデューサーから「笑顔」と告げられた卯月は、まさしく満面と現すにふさわしい笑顔を見せました。
その後、補欠の残り二人が揃うまでの間、しばらくレッスンが続くことになるのですが、落胆するようなこともなく、笑顔で言ってのけるのです。
「私、レッスン、頑張ります!」
目的を見失わず、努力を惜しまない性格。できなかったことができるようになるのが楽しい。
そう言って笑える彼女がいったいどんなアイドルへと成長していくのか。見守っていきたいと思いませんか。
●本田未央という少女
卯月、凛を加えたシンデレラプロジェクトに最後のメンバーとして採用された少女。それが本田未央です。
アイドルとしての位置は補欠組、三人のちょうど真ん中といった所でしょうか。
凛と違ってアイドルを夢見てはいる。でも、卯月のように養成所などでしっかり訓練を受けたりはしていない。だから、卯月のようにレッスンという形で踊ったことはない。でも、プライベートでダンスを踊っているから凛のように経験がないわけでもない……。
ともすれば中途半端と見られかねない立ち位置ですが、そこは持ち前のポジティブさでカバー。知らない人でも物怖じしない性格を活かし、遅れての合流だったにも関わらず二人ともすぐに仲良くなりました。そして、旺盛な好奇心と行動力でプロダクション中を引っ張り回す始末。
突然のバックダンサーへの抜擢を聞いても、不安がる凛とは対照的に自信を覗かせます。
「私って本番に強いから意外といけちゃう気がするな~」
まあ、実際にライブを前にした彼女の焦燥具合を思うと、自分を鼓舞するための言葉だったのかも知れませんね。
このどこか憎めない軽口とフレンドリーな言動、溢れるバイタリティー。喜びに胸を膨らませ、期待に心を踊らせ、不安に震える感情の豊かさ。元気いっぱいな彼女がこれから何と出会い、何を感じ取っていくのか。非常に楽しみですね。
●そして、プロデューサー
はい。プロデューサーの話です。シンデレラプロジェクトにはあと十一人ほど魅力的なアイドルが残っていますが、今回は触れません。もし機会があれば追々触れます。この調子じゃ多分、その前にブログの更新飽きますけど。
シンデレラプロジェクトを任されたプロデューサーは背が高く目付きが鋭い、朴訥な男でした。がたいと顔付きの所為もあり、黙って立ってると少し怖い位。劇中も不審者扱いされてましたね。
口数もあまり多くはなく、かける言葉は必要最低限。アイドルたちへの応対でもあまり抑揚を見せません。ともすれば無愛想と取られかねない対応は別にアイドル相手に限った話ではなく、凛に名刺を渡そうとした際にも真顔のまま、にこりともしませんでした。
取り繕うことをせず、ごまかすこともせず、装飾も何もなくただただまっすぐ正直にぶつかっていく姿勢に好感を覚えた人も多いのではないでしょうか。
不器用、なのかもしれません。しかし、プロデューサーは自分の本分を忘れていません。
宣材写真の撮影で躓く三人を見たプロデューサーは再び撮影が開始される直前、カメラマンに何か耳打ちし、了承を得ました。その後、カメラマンさんはボールを投げ渡し、いつもどおり笑ってみせろと三人に注文をつけました。
バックダンサーとしてのライブの時も、小日向美穂と日野茜に何がしか声をかけるシーンの後、二人のアイドルが出番を待つ凛たちにとあるアドバイスをしました。
どちらもプロデューサーの声はありません。なので、具体的なアドバイスを提示したのか、それともただ声をかけて上げてほしいといったのかはわかりません。アー写撮影の時はボールを使うことまで提案していた気がしますが、ライブの方は……どうなのでしょうか。個人的には彼の口から「ほかほかごはーん」なんて単語が出てくるとは思えないのですが……。
この件に限らず、彼は裏方であることを徹底しているように見えます。
夢中になれる何かに揺れる凛の脳裏に浮かぶ卯月とプロデューサー、二人の姿。卯月は陽の光に照らされて輝かんばかりでしが、彼女の後ろに立つプロデューサーは木陰にひっそりと佇んでいました。宣材写真を撮り終えた後、プロジェクトメンバーでの集合写真を撮る段になって、プロデューサーはアイドルたちから写るように促されます。しかし、彼は「みなさんだけでどうぞ」と言い残し、その場を立ち去りました。
振り返ってみれば、765プロのプロデューサーは仲間でした。アイドルたちとともに悩み、ともに傷つき、ともに歩んでいました。
346の、シンデレラのプロデューサーはどこか違って見えます。彼がいかなる方法でシンデレラたちを導いていくのか。あの厳しくも穏やかな瞳が見据える未来には何が広がっているのか。期待を持って追いかけていきたいと思います。
そして最後の最後、プロデューサーの話が一番弾んでいるのは一体全体なぜなのか。不可思議に思いながら、今回のエントリは終わりです。ありがとうございました。