虚木零児です。
Wordleのポケモンアレンジ版を少しだけ遊びました。ポケモンの名前を次々と挙げていき、含まれる文字はオレンジ、位置まで一致してるものは緑になるのをヒントに、隠されてる名前を当てます。
元のゲームは遊んでないんですが、これは本当によくできたルールだと思います。人の知識や論理的思考をほどよく刺激し、それでいて成功すれば適度にドヤれる。一文字目か五文字目が「ド」、三文字目が「ー」と掠ってもない文字複数からエアームド当てた時は(珍しく頭使ってんなぁ)って気持ちになりました。
それを私が終わらせに来たと言っている。
まずは何らかの取っ掛かりを得なければ話が始まりません。このゲームにおいて、回答として通りさえすれば、それぞれの文字について以下のことがわかります。
- お題に該当の文字が含まれない
- お題に文字が含まれる。かつ、この位置ではない
- お題に文字が含まれる。かつ、この位置である
それを踏まえてどうするか?
まずは篩にかける必要があります。ポケモンの総数はリージョンなどを含めて約1000匹、その中で名前が五文字なのはだいたい500匹、範囲の狭い日々日々のお題(ダイヤモンド・パールまで)ですら300匹弱がいます。1/300を試行回数10回で引き当てるのは望み薄。まずは母数を減らしたい。
そうした場合、考えるのは頻出する文字が使われているか否かです。頻出文字がお題に含まれないなら、頻出文字を含んだ多くのポケモンたちが候補から脱落します。
五文字の名前のポケモンの名前によく使われているのは「ー」。特にラスト「ー」のポケモンは60匹もいるので、ここが開いた所で総当たりは無理。何の解決にもなりません。そこから、「ン」「ル」「ラ」……と続いていきます。ちなみに日々お題だと「ー」「ン」「イ」「ス」「ド」……です。
つまり、初手に適切なのはこれらを程よく含んだポケモン。そう、グラードンですね。ゲンシカイキするとおわりのだいちなる物騒な能力を持つこのポケモンが初めの一手に最適というのは運命の悪戯という他ありません。
……ところで、この記事のオチはここなので、ここから先は蛇足。ただただ、Wordleというゲームをデータ面から解析して、面白さをどんどん削いでいくだけの文章が伸びておりますので、お急ぎの皆さんは切り上げても構いません。お疲れさまでした。
頻出とはいいましたが、グラードンがカスリもしないことはままあります。他のゲームで言うところのノーヒット、ノーブロウという奴です。この場合何が起きるかと言うと、例えば、リザードン、ドサイドン、カバルドン、トリトドン、シビルドンなどのドン系が死滅します。他にもヤドキング、ニドキング、ニドクイン、ランターン、レントラー、ドードリオ、カイリキー、バオッキー……と挙げるとキリがないほど落ちていきます。
マジで多いんですよ、グ、ー、ド、ンの入ったポケモン。制限なしの場合、残りは160匹強になります。500匹いたはずの候補があっという間に160匹ですから、グラードンの初手適性の高さはわかっていただけるかと思います。
グラードンをくぐり抜けた160匹ほどの中の頻出文字は「ル」「ス」「ッ」「マ」「ト」などとなりますので、ダルマッカやマスキッパなどが考えられます。例えばマスキッパでカスリもしないのなら、だいたい60匹弱にまで絞れるので、その上で、頻度の高い文字を探して……というのが基本戦術ですね。
個人的な感覚としては、知識勝負に持ち込むためには何かしらのアンカーが必要になると思います。条件で考えるならば、ある文字を含む、の方が、ある文字を含まない、よりも簡単に思い浮かぶからです。もしあなたがすべてのポケモンの名前が頭の中に入っていて、図鑑順に全部思い出せたのなら、1番から順番に5文字かつ、名前に判明している文字を含まないポケモンを精査できるでしょう。そうでないなら、雑多な記憶の中から何かの手がかりを頼りに探るしかなく、そのための取っ掛かりとして文字を探し出そうというのが今回の戦術になります。
ちなみに、取っ掛かりという意味では、出現数が少ない文字を引っ掛けた方が特定までのルートは短くすむ可能性はあります。例えばナゾノクサで「ゾ」がブロウするなら、お題はゾロアークが確定です。ただ、そういう状況はごく限られたお題でしか発生しませんので、勝率を上げるという意味ではこちらの作戦の方がいいと考えています。
逆に言えば、最初の数手は決め打ちしたほうが効率が良い。例えばグラードンを初手にした場合の二手目、ノーヒットノーブロウの場合は先刻の通りダルマッカ、逆に「ー」がブロウした場合は「ル」「リ」「イ」「ャ」「オ」などが頻出になるので、オコリザルなどで狭めることができるでしょう。
逆に「ドン」がヒットした場合、カラサリスなどで決められます。カがヒットすればカバルドン、リがブロウするならトリトドン、サがブロウするならドサイドンが確定し、どれもブロウしないならシビルドンです。有名なリザードンは「ー」がヒットしていない時点で除外されているのをお忘れなく。
何文字か取っ掛かりができたら、ブロウしている文字とヒットしている文字からポケモンにあたりを付けて、それらを網羅できるポケモンを探していく感じになります。例えば、**リキーまで確定できたのなら、ワンリキーやゴーリキーではなく、ゴウカザルを書くようにしましょう。ゴがヒットするならゴーリキー、カがブロウするならカイリキー、どれも黒ならワンリキーということがわかると思います。
そして、あたりを付けるときは基本的に文字かぶりがなく、五文字のポケモンを使うことを心がけます。ギギギアルとギアルは当たりをつける意味においては等価値です。ギギギアルのほうがギの位置の特定ができるという意味では完全に価値が同じ訳ではありませんが、貴重な二文字をギで使うぐらいなら、ついでに「ダ」と「ー」も比較できるアギルダーの方がなんぼかマシです。まあ、この記事で勧めたとおりにグラードンを使っていると「ー」についてはわかっているのがアレです。
まとめると、今まで使ったことのない文字を多く含み、かつ、繰り返しが発生しないポケモンが有効なサーチ手段ということになります。ルガルガンとか5文字も使って、サーチ性能はガントル以下なのでお題ズバリという時以外はお世話になることはないでしょう。
……と言った感じの記事を書き連ねてから、念の為の検証を行った所、Googleスプレッドシートに対する理解の不足と、データ見積もりの甘さ、そもそも記事を書き始めた時点では日々お題の攻略方法のつもりだったなどが合わさり、初手として最適なのはグラードンではなくランクルスということがわかったのですが、今更書き直すのもシャクなので放出いたします。許してください。
ちなみに、ランクルスでノーヒット、ノーブロウの場合は「ー」「ッ」「リ」「シ」「イ」なので、ポッタイシやリーシャンなどからお選びいただけますことをお伝えしておきます。