さて。1Qが終わってしばらく経過経った今日この頃。このblogの存在をすっかり忘れていたが、今回ふと思い出したので書き残していく。
2016年1月あたりに放映開始されたアニメにスポットを当てる。
2016年1月あたりに放映開始されたアニメにスポットを当てる。
●蒼の彼方のフォーリズム
元々はPCゲームかな?グラビティシューズによって個人が剥き出しのまま空を飛ぶようになった時代、二人で空を飛び競い会うスポーツ「フライングサーカス」を巡る青春譚。
題材が架空のスポーツではあるが、いわゆるひとつのスポ根物語で、ひたむきにFCに打ち込む少女たちが主役。時には挫折も味わいながら大きく成長していき、立ちはだかる強敵たちへとぶつかっていく。
女の子は可愛く、登場人物も大半は嫌みのないさっぱりした出来になっているので胸焼けはしない。架空のスポーツだけに試合のルールやセオリーが全くわからないので、戦い自体はなんとなく雰囲気で見るはめになったのはご愛敬。
女の子は可愛く、登場人物も大半は嫌みのないさっぱりした出来になっているので胸焼けはしない。架空のスポーツだけに試合のルールやセオリーが全くわからないので、戦い自体はなんとなく雰囲気で見るはめになったのはご愛敬。
原作とは大きくストーリー構成がまるで違うようで、それぞれが抱えている過去の主人公とのエピソードはかなりさらっと流されてしまったりした。Vitaで現在発売中なので気になる人は買わざるを得ない。原作エピソードつまみ食いで話がとっ散らかるよりは、アニメ向けに物語を構成し直し、ゲームへの導線とするのは商売として上手い気がする。
●大家さんは思春期
四コマ漫画原作の三分アニメ。安アパートの管理人をする中学生のチエちゃんとその周囲の人間のほのぼのとした日常を見つめる物語。
単行本を買う程度には好きな漫画で今回のアニメ化はかなりの期待を寄せていたが、まさかの三分アニメということでね。
どうしてこんなことになったんだ!
時間がないので全体的に駆け足ながら、お話自体は原作のエピソードでうまく構成されてるし、アニメーションとしての出来も良い。
それだけに欲が出る。三十分で見たかった……。
それだけに欲が出る。三十分で見たかった……。
●紅殻のパンドラ
原作、士郎正宗、作画、六道神士という字面が既にヤバイものを感じさせる。攻殻シリーズ同様、電脳や義体といった概念の出てくる物語。この世界ではまだ珍しい全身全身義体の少女、福音と天才科学者が産み出したアンドロイドのクラリオンが、セナンクル島に渦巻く陰謀と戦ってと戦っていく。
パンドーラデバイスにより、あらゆる技術と技能に精通できるようになった福音が日常や戦闘で活躍していく物語。しつこいぐらいに世界平和を口にする福音と、その福音を守る為に手を尽くすクラリオンの主従とも友情ともつかない関係を様々な登場人物が彩る。
まあ、若干キャラが濃ゆいというか、くどい所があって胃もたれしないかと言われると返答に困る内容ではある。
まあ、若干キャラが濃ゆいというか、くどい所があって胃もたれしないかと言われると返答に困る内容ではある。
●この素晴らしい世界に祝福を!
十話で終わる由緒正しき角川アニメ。平和な日本社会から剣と魔法の異世界に転生した少年が活躍する、いわゆる異世界転生モノ……のセオリーからは絶妙に外した怪作である。
主人公の能力は平々凡々で華々しい活躍は期待できるようなものではないが、異世界に持ち込めるボーナスアイテムとして伝説の武具や特殊能力ではなく女神そのものを持ち込むという突飛な発想力を綱に生きていく。
パーティーメンバーも総合的なスペックは高いが知性と人間性に問題のあるアークプリースト、破壊力に優れた最高位魔法を扱えるが一発でガス欠を起こす人間性に問題を抱えたアークウィザード、高い防御力により頼りになる盾役を務めるものの攻撃面ではからっきしで特殊性癖に身を焦がすアークナイト。と、頼りになるような、ならないような微妙なライン。
パーティーメンバーも総合的なスペックは高いが知性と人間性に問題のあるアークプリースト、破壊力に優れた最高位魔法を扱えるが一発でガス欠を起こす人間性に問題を抱えたアークウィザード、高い防御力により頼りになる盾役を務めるものの攻撃面ではからっきしで特殊性癖に身を焦がすアークナイト。と、頼りになるような、ならないような微妙なライン。
そんな彼らの旅が華麗な冒険譚になる筈もなく、巨大蛙に食われかけたり飛来するキャベツを撃退したりと締まらない。
しかし、冒険者稼業より土木労働が儲かる程度には平和な異世界を、気負いのない自然体で生き抜いていく姿はこちらも肩の力を抜いて視聴することが出来る。
そうそう、いいんだよ、こういうので。
そうそう、いいんだよ、こういうので。
●最弱無敗の神装機竜
多数の女の子、学園、バトル。今となってはテンプレともフォーマットとも言われる程になったタイプのラノベ原作アニメ。
かつて民を虐げていた帝国を一夜で滅ぼした黒い英雄を主人公に据え、滅亡した帝国と入れ替わるように建立された王国を纏わる陰謀策略が描かれる。
最弱無敗という文字の並びが既に比類なきパワーを秘めているが、優れた才を持つ亡国の皇子がその力で困難を切り開くという力強いストーリー。というか、主人公が強すぎて周囲の女の子が強かったというイメージが一切ないぐらいには強い。
●Dimension W
X、Y、Zに続く次元、W。この次元Wに眠る無尽蔵のエネルギーを取り出す装置、コイル。
コイルにより発達を遂げた世界でコイル嫌いの回収屋、キョーマが活躍するSFアニメ。
90年台に流行ったようなクールでスタイリッシュでアウトローな雰囲気が魅力で、社会的秩序や日常の外にいながら、社会的秩序の側に立つキョーマはコイルと次元Wをめぐる陰謀に翻弄されながらも戦っていく。
キャラクターもさることながら、単純すぎず、かと言って理解に困るほど複雑すぎない事件、裏でめぐる陰謀や思惑も大抵のことは明らかになる。リズムも店舗もよく、安心してみてもらえるエンターテイメント作品といえる。
●灰と幻想のグリムガル
ここではないどこかの記憶を薄っすらと持つ少年少女たちが剣と魔法を頼りに生き延びるファンタジー的なアニメ。主人公たちの深層には遠足やゲームといった我々にも馴染み深い単語が記憶されており、おそらくは異世界転生もの。なのだが、登場人物たちの大半はその手の記憶にアクセスする手段を失っており、元いた世界というものはほとんど言及されない。
特筆すべきは主人公たちの能力の劣りっぷりで、日々の糧を得るための雑魚と思しきゴブリン退治でも六人で一体を取り囲んでようやっとみたいな状態が続く。その後、ゴブリン討伐に慣れてきたあたりで慢心からメンバーを一人失うなど、剣と魔法の世界で魔物を退治するというファンタジーが極力リアルに描かれている。
はっきりと言ってしまえば、辛気臭い苦労物語なのだが、朴訥としたハルヒロが後ろ向きで内向的な心理を吐露しながら物語が進むため、そこに共感を覚えられればすんなり見られる。
逆に言うとハルヒロがリーダーになる以前、本当に序盤の頃はただただ能力の足りない人間が迂闊なことをしている様子を見せられるので、ここで脱落する可能性が少なからずあるか。
●無彩限のファントム・ワールド
人間のイメージが実体をもったファントムが存在する世界で、様々な特異能力を持った少年少女たちが活躍するアニメ。
ファントムという万能舞台装置のおかげで、ファンタジーから時代劇までやりたいことをやりたいだけ詰め込んだような作品となっており、非常にカラフル。
戦闘自体は過酷な場面も多いが、物語自体は平穏に進み、シリアスな物語は少ない。
というのも、物語を貫いているのはファントムが生み出されるに至った経緯やその原因となった事故などではなく、ファントムが起こす事件そのもの。そもそものファントムが定まった形を持たない自分勝手な存在ばかりなので、物語も四方八方へと飛び散って閉まっているのが実情。
サザエさんのような物だと思って見ればよい。
●ラクエンロジック
カードゲームのアニメ。
運(luck)と論理(logic)でLuck-and-Logic。ラックエンロジック。なるほど。
とはいうものの、カードゲームを軸に据えたアニメではなく、カードゲームになっている背景とも言える世界の物語が描かれる。カード自体はロジックカードという謎のアイテムのみ。
基本的には暴れまわる化物を見つける、出撃して撃退するの繰り返し。いわゆるヒーロー物としてのフォーマットには従っている雰囲気。しかしながら、全員戦える時間の制限が厳しく、主人公の少年を除いた面々は一度戦闘すると次に戦える様になるまでのインターバルが長い。
ちなみに、カードゲームアニメとは言ったものの、異世界の怪物・あるいは神たちの力を身に纏って戦っているのはわかるのだが、それがカードゲームとしてどう再現されているいのかはさっぱり見えてこない。カードゲームに販売促進・普及に貢献しているかは疑問が残る。
以上、9作品。
これ以外にはとうとう完結まで描かれた(らしい)GOD EATERなどを視聴していた。
もともと深夜にやっていたアニメを夕方に放映した所為で、夕方のお茶の間にお姉ちゃんが自分の首を切って自害したり、お姉ちゃんの遺体にアラガミが群がってむさぼり食うシーンが放映されたりと悲惨なことになったのだが、ストーリーの方もエイジス計画の裏で進行する局長の陰謀は明らかにされないままにピターを撃退して終了という微妙さ。ストーリー的には一応の結末を迎えてはいるものの、問題や課題には一切の決着がついておらず、投げっぱなし感がひどい。
後はディバインゲートもこの頃だったような。
あんなに意気込んで向かい、ようやって到着したディバインゲートで「ゲートの力なんて必要ない」とか言いながら引き返し始めるし、戻ってみると神々との戦いで死んだと思っていた円卓の騎士は実は全員無事でしたとか取ってつけたような話が出てくるなど、大事に大事に積み上げてきたものを最後の最後に机ごとひっくり返して終わった印象がある。
何がしたかったんだ、こいつらは。
これ以外にはとうとう完結まで描かれた(らしい)GOD EATERなどを視聴していた。
もともと深夜にやっていたアニメを夕方に放映した所為で、夕方のお茶の間にお姉ちゃんが自分の首を切って自害したり、お姉ちゃんの遺体にアラガミが群がってむさぼり食うシーンが放映されたりと悲惨なことになったのだが、ストーリーの方もエイジス計画の裏で進行する局長の陰謀は明らかにされないままにピターを撃退して終了という微妙さ。ストーリー的には一応の結末を迎えてはいるものの、問題や課題には一切の決着がついておらず、投げっぱなし感がひどい。
後はディバインゲートもこの頃だったような。
あんなに意気込んで向かい、ようやって到着したディバインゲートで「ゲートの力なんて必要ない」とか言いながら引き返し始めるし、戻ってみると神々との戦いで死んだと思っていた円卓の騎士は実は全員無事でしたとか取ってつけたような話が出てくるなど、大事に大事に積み上げてきたものを最後の最後に机ごとひっくり返して終わった印象がある。
何がしたかったんだ、こいつらは。